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城月 「不知火(しらぬい)」
城月 「不知火(しらぬい)」
myheirloom(マイエアルーム)
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3月1日終了
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アーティスト
城月
myheirloomではこの度、2026年最初の展覧会として、作家・城月による個展「不知火(しらぬい)」を開催いたします。不知火とは、夜の海上に、実在しないはずの光が無数に揺らめいて見える現象を指します。遠くの漁火が、大気と水面の温度差によって屈折することで生じるその光は、確かに「見えている」にもかかわらず、決して辿り着くことのできない場所に浮かび続けます。
城月の作品は、この不知火のように、「存在しているはずのないものが、確かにそこにある」と感じさせる視覚体験を私たちにもたらします。彼女が描いているのは、明確な物語や単一の主体ではなく、此岸と彼岸、記憶と現実、在ることと無いことのあいだに立ち現れる、捉えどころのない感覚そのものです。
2020年に武蔵野美術大学日本画学科を卒業した城月は、岩絵具や和紙といった日本画固有の素材性、余白や「間」を内包しながらも、特定の様式や制度としての日本画に回収されることを避け、コンテンポラリーアートとしての独自の表現を模索してきました。大和絵や浮世絵に通じる平面性を意識した画面構成や、フラットに描かれた人型の存在は、鑑賞者の視線を特定の人物やキャラクターへと集中させるものではなく、画面全体へと静かに拡散させていきます。
城月にとって風景とは、人物を引き立てるための背景ではありません。彼女の作品においては、人物と風景が明確に分けられることなく、同じ位相に置かれています。人型の存在、草木や空気の気配、時間の流れを感じさせる余白──それらすべてが並置され、画面全体として、ある存在や出来事の一場面を立ち上げています。人物が中心となって物語が展開されるのではなく、作品全体がひとつの絵巻物のように、断片的な記憶や感情を含んだ「場」を描き出しているのです。
このようにして生まれる城月の作品は、人物画でも純粋な風景画でもありません。作品全体が、そこに在るはずのない存在や、すでに失われた時間の気配を内包しながら、ひとつの主人公(あるいは複数の存在)の一部として機能しています。鑑賞者は特定のモチーフを読み解くのではなく、その場に身を置くようにして、イメージと向き合うことになります。幻想性や幽玄といった東洋的な感覚を内包しながらも、城月の作品は、懐古的な様式や物語性に回収されるものではありません。「彼岸」と「此岸」の境界に立ち現れるイメージは、現代を生きる私たち自身の不確かな存在感や、自己の輪郭が揺らぐ感覚を静かに映し出しています。
本展「不知火」は、城月が一貫して取り組んできた「存在のあわい」という主題を、空間全体を通して体感できる機会となります。確かに見えているにもかかわらず、言葉や意味に収まりきらない光のように、本展が鑑賞者それぞれの内側に、静かな余韻として残ることを願います。
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スケジュール
開催中
2026年2月14日(土)〜2026年3月1日(日)
あと14日
開館情報
時間
16:00 〜 19:00
土曜日は13:00〜19:00
日曜日は13:00〜18:00
最終日は17:00まで
休館日
月曜日、火曜日、水曜日
入場料
無料
会場
myheirloom(マイエアルーム)
https://www.myheirloom.info/
住所
〒103-0011 東京都中央区日本橋大伝馬町11-10 西井ビル3F
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アクセス
東京メトロ日比谷線小伝馬町駅1番出口より徒歩4分、都営新宿線馬喰横山駅A2出口より徒歩5分、JR総武線馬喰町駅1番出口より徒歩6分
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